今日の午前中、近々乳房再建する方がピアに来てくれました。
漏れ聞こえる笑い声に、ちょっと明るいきもちになりました。
乳がんでは、手術をしたりしなかったり、その方に合わせて治療を組み合わせます。
統計上は、毎年1万人強の方ががんができている方の乳房を全部取る「乳房全摘手術」をしていて、そのうち2000名くらいが「再建」しています。
これは、その感じの通り、とった乳房を再び手術で作るのです。
問題もたくさんあります。
手術で取った乳房の皮を伸ばすためにエキスパンダーと呼ばれる皮を伸ばす機器を入れて、半年くらい皮を伸ばすのは少々痛みも伴います。乳がんを手術するときに一緒に胸を再建することもできますが、時間がたくさんかかったり、できる人とできない人が居たり、当然お金の問題もあります。
全員再建が必要なわけでもないのですが、あった物がなくなる(乳房がなくなる)という喪失感は味あわなくてすみます。でも、それがいいとも限りませんから、皆悩む。
悩んでいる人には、あとでもできるし、ゆっくり考えよう、と声をかけています。
ぱっとした答えはないし、気持ちが混乱しているときには、いい案は浮かびません。
「明日できることは今日はやらない」戦法で、気持ちのエネルギーがたまるまで引き延ばすというのも、アリです。
治療そのものは待てないことがありますが、再建は待てます。
辛い今の気持ちと状況は、必ず変わります。だから、ゆっくり生きましょう。
その辛い気持ち、治療に関わっている話しかけやすい看護師にぜひ打ち明けてみて下さい。
きっとお役に立ちます。看護師は、患者さんから話しかけられるのを待っているんですよ。
確かに忙しいけど、それでも患者さんと関わるのが嫌なら現場に居ません。だから、遠慮無く声をかけて下さい。あまり1人で悩まないで下さいね。