ニーズ=必要なモノ、なくて困っているモノ
ウォンツ=あるとよりよいモノ、なくても暮らせるモノ
こう考えると、ピアの事業はニーズ事業です。
患者さんが、それがないから今困っていることをダイレクトに解決します。
私がピアを通じてやりたいことは、「患者さん」という立場になった人の困りごとを減らすことです。
がんです、と解って治療を始めると突然患者さんになります。
ほとんどの患者さんは、患者初心者です。なので、新しい暮らしかたに戸惑います。当然ですよね。
たとえば、出産は妊娠期間が37〜42週くらい。9〜10ヶ月間あります。この間、赤ちゃんが生まれてきて生活が変わる準備が出来ます。でも、患者さんにはほとんどこういう時間はありません。
準備なしで、待ったなしの治療が始まります。
医療者も一生懸命、治療で生活が不便にならないようにフォローしますが、それを実行するのは患者さん自身。治療だけでも選んだり考えたり、治療したり忙しいのに、毎日の生活で困ることがでてきます。
髪の毛が抜けるのもそうです。手が痺れるのも、手術のあとむくみが出て気怠くなるのもそう。仕事をどうやってやり抜くのか、子どものお迎えやママ友だちとのおつきあいは、近所の方や親戚を心配させたくない、子どもになんて伝えよう。こんな気持ちのやりくりも、そうですね。みんな困りごとです。
過ぎてしまえば、何であんなことで悩んでいたのかなぁ。とおもうこともしばしばあるようです。
でも、そのときは本気で大変。その本気で大変なことを、一緒に考えながら解きほぐして、ついでに解決してます。
魔法みたいな方法はないけど、みなさんが腹をくくって前に向き、治療を進めていく応援を伴走しています。みなさん、山を超えて谷をこえて、ちゃんと治療を終えています。大変な今は、そんなに長く続きません。状況は変わるし、自分の気持ちも前に向きます。
本当ですよ。